今季限りでの現役引退を発表したヤクルト館山昌平投手(38)が都内で引退会見を行いました。
会見での言葉は、
でした。
館山投手ほど、すざましいプロ野球人生を送った人はセ・パ両リークを通じてほかにはいません。
経歴を簡単に紹介しますと、
日大藤沢高校から日大に進学、ドラフト3位でヤクルトに入団しています。
ドラ3ですのでそれほど注目をされた選手ではありませんでした。
1年目は1軍で登板したものの1勝もできず0勝3負の成績に終わります。
2年目はキャンプ中に利き腕の右肘靭帯を断裂し、エンゼルスの大谷選手が受けたのと同じトミージョン手術を受け、その年はリハビリで終わっています。
3年目に不屈の闘志で10勝をあげて有名になりますが、右手の血行障害で再度右肘手術を受けます。
6年目に復活し12勝をあげ最優秀防御率賞をとり、オールスターにも初選出されました。
7年目は、大活躍をし16勝をあげ、最多勝のタイトルを取っています。翌年も12勝をあげています。
9年目に再度血行障害を患い、3度目の手術を受けます。
翌年の10年目は、シーズン2度の月間MVPを受賞するなど再度復活を果たしました。
11年目は、シーズン始まって直ぐに右肘靭帯を再断裂し、トミージョン手術を受け、さらに股関節の手術も受けています。
12年目も、2軍の試合で異常を覚え、右肘手術と右前腕の手術を受けました。
13年目は、またしても復活し6勝をあげカムバック勝を受賞しています。
14年目は打球を腕に受けて活躍できず、15年目の今シーズンは1軍登板しましたが勝ことができませんでした。
トミー・ジョン手術を都合3度経験し、その他にも腕、肩関節、股関節などに9度に渡って手術をし、全身には175針の傷跡が残っています。
ここまで復活できるのは並大抵の精神力ではありません。
彼には、
という決意がありました。
それと、
という向上心を持っていたのも、何度の手術から復活を繰り返すことができた要因だと思います。
記者会見では、「後悔はありません」と発言しましたが、心底の言葉だと思います。こんなに頑張ったので、後悔するはずがありません。
翻って、自分はどうだったかと振り返ってみたら後悔ばかりです。後悔のない生き方は素晴らしいことです。館山投手には、色んな意味で良い勉強をさせていただきました。心よりご苦労さまと申し上げます。