いよいよ10月1日0時から消費税がアップします。9月30日にホテルに宿泊しても「サービスの全部を完了した日」の10月1日から増税された消費税が徴収されます。
増税は景気にマイナスと見込まれていましたが、これに反し最近の株価は大幅に上昇しています。
増税の半分は借金返済
今回の増税の目的は、平成25年に成立した「社会保障と税の一体改革」に基づき社会保障4経費(年金、医療、介護、子育て)を充実させることとされています。
この目的をみたら素晴らしく見えますが、実は増税の半分が借金返済です。
今回の増税により5.6兆円の増収が見込まれています。その半分の2.8兆円が国債(借金)の返済にあてられます。
残りの半分の1.7兆円を少子化対策など人づくり革命と1.1兆円を社会保障の充実などにあてます。
少子化対策で消費は少し喚起
今回の消費税増税の使途では、この少子化(人づくり革命)対策がメインです。一昨年秋に安倍総理が突然打ち出し驚きました。
具体的には、
● 認可外のベビーホテル、ベビーシッターの施設 は
3歳~5歳までは月額37,000円まで無償
0歳~2歳までは月額42,000円まで無償
● 幼稚園の預かり保育は、月額11,300円まで無償
となります。
さらに、高等教育の無償化では、低所得者を対象に大学、専門学校の学費、入学金が免除になります。
これによって子育て世代の消費は喚起されると思います。
景気に影響ないとみて株価は大幅上昇
前回の消費税増税の際には、駆け込み需要が起きて消費税増税後は消費が極端に落ち込み、景気の下降要因になり株価も下落しました。
今回はその経験を生かし、増税後の消費を落ち込ませない各種対策をとっています。
それを評価、景気は落ち込まないとみて最近の株価は大幅に上昇しています。
今後の見通し
これまで株価は、増税による景気悪化を先取りし、PER12倍台、PBRは1.03倍まで売られていました。
これはいくらなんでも下げ過ぎであり、米中次官級協議が行われたことを機会に、買い戻しが進んだものと思われます。
私の持ち株も9月に入り10%上昇しました。
アナリストの中には、日経平均株価が一気に2万3500円まで行くと強気の見方をする人もいますが、ここは一旦小休止し10月の米中閣僚協議の行方を待つのではないでしょうか。