春が本番になって、歩きお遍路さんが増えてきました。一人で黙々と歩く姿を見ると弘法大師と重なって見えます。
最近は、日本人に交じって外国人の歩き遍路も多くなっています。
先日は逆回りをする50歳代と思われる白人カップルを見ましたが、女性のほうが歩くのも辛そうで病気平癒を願っての歩き遍路のようでした。
思わず「頑張って下さい」と声をかけたところ、女性からは笑みが返ってきて少し安心をしました。
なんとかカップルの満願成就を願うばかりです。
四国遍路とは
四国遍路とは、弘法大師(空海)が修行した、四国にある八十八箇所のお寺(札所)を巡礼することをいいます。
四国に住んでいる方は、子供のころからお遍路さんを見慣れていて馴染みの深いものです。
私の幼少のころは、托鉢をしながら遍路をしている方が多く、一軒一軒玄関先でお経を唱えて廻っていました。
お経の声が聞こえたら、母からお米を渡され、それをお遍路さんの持っている器に入れるのを楽しみにしていた記憶があります。
最近は托鉢をしながら遍路をしている方は、殆んど見かけなくなりました。
順回り(順打ち)
四国八十八ヶ所霊場では1番から88番まで各札所(お寺)に番号が決められています。この番号の順に巡礼することを順回り(順打ち)と呼びます。
一番札所のある徳島県から高知県、愛媛県、香川県の順に回ることになります。
逆回り(逆打ち)
札所番号の逆の順に巡礼することを逆回り(逆打ち)と呼びます。
逆回り(逆打ち)すると順回り(順打ち)の3倍のご利益や功徳を得られると言われています。特に閏年に回ればご利益が強いようです。
先述の外国人の方も、3倍のご利益を得るための逆回りだという気がします。
遍路の方法
最近では、テントなどキャンプ用具を背負って歩く方、バスで回ったり、車で回ったりするお遍路さんも増えてきました。
私の友人は、バイクで1日に5箇所などと決めて気ままに回っています。
歩き遍路と比べたら、ご利益が少ないと思うのですが。
ただ、歩き遍路の場合は結願(巡礼が終る)まで、距離で約1400キロ、日数で40数日かかりますので、時間に余裕があり、健脚の持ち主でないと無理ですけど。