【H3ロケットの打上中止、失敗論争】三菱重工株は上昇し、市場は中止と判断

 JAXAと三菱重工が共同で開発した、H3新型ロケットは2月17日午前10時37分に打ち上げ予定でしたが、メインエンジン点火後中止されました。

メインエンジンを点火後中止したH3(写真出所:読売新聞)

 JAXAはホームページで、打上の実況中継をしていましたので、メインエンジンに点火され、白煙はあがったもののロケットが動かず何か異常が起きたことまではわかりました。

 この3時間後、JAXAが記者会見を開き状況の説明を行っています。

JAXAの説明 

 JAXAの説明は、

メインエンジン「LE-9」が着火し、正常に立ち上がったあと異常が検知され、補助ロケットブースターへの着火信号が送られなかったことから、打ち上げ中止となった。ロケットブースターにも異常はなく、制御用機器が検知した異常そのものについては原因究明中

ということでした。

共同通信は失敗ではないかと追及

これに対し共同通信記者は、

確認ですが、つまりシステムで対応できる範囲の異常だったけれども、考えていなかった異常が起きて打ち上げが止まった。こういうことですね。それは一般に失敗といいます。

などと、学者のように決めつけるような質問をしています。中止、失敗は色々な捉え方があり、共同通信記者は打上失敗としたかったようです。

株式市場での評価は

 株式市場での三菱重工株価は、打上中止直後に大きく下げた後、記者会見後上げに転じ、最終では

前日比 59円高 5,084円

で引けています。

2月17日の三菱重工の日足チャート

これを見ると株式市場では今回のH3ロケット打上時の異常は、中止ととらえているようです。