急に親の介護が必要となった場合の対処方法

 高齢になると足腰が弱り、転倒などで急に介護が必要になることがあります。核家族化、生活スタイルの変化などで家庭で介護ができる場合は少なくなってきており、そうした場合は、公的サービスに頼るしかありません。

 

 先日、高齢の母が転倒し入院したのですが、急なことで介護認定も受けておらず退院しても公的介護サービスを受けることができません。

 

 介護については全く知識がなく、入院先病院のサポートセンターに相談したところ親切に対処方法について教えてくれました。

 その後体験したことも交えて記述したいと思います。

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画像~大人ナビ大阪より

ソーシャルワーカーへの相談

 患者サポートセンターではソーシャルワーカーが対応してくれました。

 個室での相談でプライバシーへの配慮もあり、介護に必要な資料の提供やケアマネジャーとの調整をしていただくなど気軽に相談することができました。 

【ソーシャルワーカー】
保健医療機関において、社会福祉の立場から患者さんやその家族の方々の抱える経済的・心理的・社会的問題の解決、調整を援助し、社会復帰の促進を図る業務を行います。       (出所:日本医療社会福祉協会)

 

 ソーシャルワーカーは国家資格である社会福祉士の資格をもっています。

社会福祉士の資格については、「社会福祉士及び介護福祉士法」に規定されています。

第2条
 この法律において「社会福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう。

 地域高齢者支援センターでの要介護認定申請

  病院の患者サポートセンターで教えていただき、早速、地域高齢者支援センターで要介護認定申請を行いました。

 

 申請書は市役所のホームページに様式がありますので、それをダウンロードして記載しました。

 

 申請場所は地域高齢者支援センターのほか、窓口センター、市役所の介護保険課でも受付けてもらえます。

 

 支援センターでは申請書類の確認と認定の手順などの説明がありました。認定には1ヶ月以上かかるとのことです。

 

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要介護認定申請書の様式

ケアマネジャーとの相談

 母が退院後、数日して地域を担当しているケアマネジャーから電話連絡があり、日時を決めて母自宅で相談に乗っていただきました。

 

 介護のサービスは介護の度合いによって内容が違いますが、暫定的に介護サービスを受けることができます。暫定的にサービスを受けるためには介護保険暫定被保険者証の交付を受ける必要があります。

 

 要介護認定申請の際に暫定的に交付を受けたいことを告げればその後、自宅に送られてきます。

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 ケアマネジャーからは、自宅付近の介護施設の状況、要介護認定までのながれ、介護サービスの内容などの説明を受けたほか、市役所介護担当者との連絡などもしていただきました。

【ケアマネジャー】
正式には「介護支援専門員」といい、2000年の介護保険制度の施行とともに誕生した資格です。介護を必要とする方がその人らしい生活を送れるよう、サポートするのが主な仕事です。サポートと言っても、介護職のように身体介護や生活介助を行うわけではなく、利用者やそのご家族と相談し、どんな介護を必要としているのかを見極め、最適なケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、自治体や業者との調整を行う職種です。国家資格ではなく県単位で管理されている公的資格。(介護求人パーク資料を元に編集)

 

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介護認定の流れ   出所:厚生労働省

 市役所介護保険課認定担当者の調査

  ケアマネジャーと相談の後、市役所介護保険課の調査員から調査の打ち合わせの連絡があります。退院した直後は調査ができないということで、1週間後に決めて調査を受けました。

 

 調査は自宅でおなわれ、本人との面接、家族からの聴取、家の状態などを調査を行います。

 

この調査によって一次判定が行われます。その後二次判定が行われて要介護認定となります。

 

おわりに

 ソーシャルワーカー、ケアマネジャー、市役所調査員とも非常に親切に対応していただき、少し心強くなりました。

 

 介護の機会はいつ誰に訪れるのかわかりません。その時に動揺しないためにも日頃から介護について知識を深めておくことが重要だと感じました。