大阪府警の拳銃強奪犯スピード逮捕にみる防犯カメラの功罪

大阪府吹田市の吹田署千里山交番の前で、交番勤務の警察官が包丁で刺されて拳銃を奪われた事件で、大阪府警は17日、逃走していた住居不定、職業不詳・飯森裕次郎容疑者(33)を箕面市内の山中で発見して強盗殺人未遂容疑で逮捕しました。

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飯森容疑者 (出所:関西テレビ)

発生から約25時間のスピード逮捕で、大阪府警はよくやったのではないでしょうか。山中での逮捕ですので、発見した警察官はお手柄です。

大阪では11日後にG20首脳会議が開催される予定で、その際に使用されるのではないかと心配していました。

拳銃なら少しの隙間があればどこからでも発砲できますので、トランプ大統領にでも向けて発砲でもされたら大変なことでした。

警察庁、府警幹部も胸をなで下ろしているのではないでしょうか。

ところで、今回も犯人が特定できたのは防犯カメラです。

防犯カメラの設置当初は、日常の行動が監視されるなどと野党を中心に猛反発があったのですが、最近は全国的にコンセンサスを得ています。

今回の逮捕劇は、交番の防犯カメラで犯人の人相、特徴が把握できたことがスタートで、ショッピングセンターで服、靴を購入したのを確認できたのも防犯カメラです。その後の行動も街頭に設置している防犯カメラの解析で把握できたはずで、犯人の捜索範囲が絞れ込め早期の逮捕につながったものと思います。

一方、中国ではウイグル族の活動家など反政府勢力の監視に活用しているとのことです。

共産党一党独裁の国ですので当然やっていると思います。これは防犯カメラ設置当初に野党が心配していたことです。

このように防犯カメラは、使用する者によって人権侵害を犯す危険もあります。

折角、日本では治安維持のための効用がコンセンサス化していますので、間違っても人権を侵すことのないよう慎重に運用してもらいたいと思います。

最後に、今回の事件で意識不明の重体に陥っている 古瀬鈴之佑巡査の早期のご回復をお祈りしますとともに、ご家族のご心中をお察し申し上げます。